弓道を始めたいけど何から買えばいいのか分からない…そう思っているそこのあなた!
この記事では弓道を一から始めるとなったときに必要な弓具とその選び方を紹介します。
それぞれの道具にかかる目安価格も記載しておりますので、弓具を買おうか検討されている初心者の方はぜひ参考にしてください!
目次
まず始めに買うべき道具4つ!
- 弓道着
- 弽(かけ)
- 弓
- 矢
これも必要!
- 弦(つる)
- 弦巻(つるまき)
- 下弽(したがけ)
- 胸当て
まとめ
まず始めに買うべき道具4つ!
- 弓道着(約1万円)
弓道というと道着袴で弓を引く姿を思い浮かべる方は多いことと思います。弓道は日本の伝統的な武道の一つですから、弓道着を身につけて練習するのが一般的です。弓道の凜としたイメージを形作る理由の一つでもあるでしょう。
しかし学校や団体によっては普段の練習では弓道着を着ず、試合でのみ着用するというところもあります。実際に始める前にいつも弓道着で練習しているのかを確認しておくと良いと思います。
場合によりけりですが、弓道着を購入する際に袴(はかま)に自分の名前や団体名を刺繍することもあります。ちなみに冬の練習は寒いので上衣の下にヒートテックを着たり、足袋の下に足袋型ソックスを重ねたりして寒さを凌いでいる人が多いです。
特に難しいことは考えず上衣、袴、帯、足袋の4点があればオッケーです! - 弽(かけ)(約1〜2万円)
次に必要なのが弽(かけ)です。弽は右手にはめる(弽をつけることは「弽をさす」と表現します)グローブのようなもので、親指・人差し指・中指を覆う三弽が一般的です。オーダーメイドが望ましいですが、そうではない場合も指がぶかぶかすぎて抜けてしまうなんてことがないようにしたいですね。
弽は高価なものではありますが一度買ってしまえば10年以上使うことも珍しくありません。湿気に弱いのでできれば乾燥剤などと一緒に保管して長く使いたいものです。 - 弓(約3万円〜)
弓道をする上で必要不可欠なのが弓矢です。試合に行く際に一番持っていくのを忘れてはいけないものと言っていいでしょう。弓矢がなければいくら上手くても的にあたることはありませんからね。
さて、これらを購入するときに難しいのが種類の豊富さです。どちらも高額ですし、買ってから失敗したという思いはしたくありませんよね。でもどれがどれだかよく分からない…、多すぎて選べない…、そんな方のためにざっくりと説明します。
弓道では和弓(わきゅう)と呼ばれる大きな弓が使われます。弓を購入する際に考えるべきことは「弓の種類と長さ」です。
まず、弓には大きく分けて次の3つの種類があります。
1. グラスファイバー
2. カーボン(カーボンファイバー)
3. 竹弓
これらは素材の違いで分けられています。
上級者向けなのは竹弓で、安くても10万円以上するものがほとんどです。竹のしなやかさを持つ反面扱いが難しく、初心者向きとは言えません。
一方、この中で初心者向きなのはグラスファイバーの弓です。その理由には竹弓と比較して耐久性が高く、扱いやすいという点が挙げられます。カーボン弓との大きな違いはというと「弦(つる)の復元速度」です。つまり、グラスファイバーの方が弦が戻るのが遅いんですね。
「手の内に自信がある!」という方はカーボン弓も選択肢に入るかもしれません。ですが初心者の方は基本的にグラスファイバーの弓で問題ないかと思います。比較的安価なのも魅力の一つで、安いものであれば3万円ほどで購入することができます。5〜6万円あれば自分の欲しい弓を買うことができるでしょう。
素材以外に弓には長さの違いもあります。一般的なのは並弓(なみゆみ)と伸弓(のびゆみ)です。三寸詰など他に種類はありますが、基本的に身長が低い人は並弓、背が高い人は伸弓と考えればオッケーです。
注意点として何を購入するにしてもそうですが、特に弓は実店舗で実際に握ったり引いたりして購入を決めることを強くお勧めします。なぜなら一口に「13kgの弓」といっても個体差が大きいからです。まずは弓の種類と長さを決めて近くの弓具店に行ってみてください。そして自分と相性がいいお気に入りの一張(ひとはり)を見つけましょう!
ここまで弓を購入するものとして話を進めてきましたが、弓は貸し出してくれる団体も多いです。弓は一度購入すると弓力(=弓の強さ)を変えることができません。また弓には引く人の癖がつくと言われています。貸出が可能なのであれば、ある程度上達して自分の力や引き方が安定してきてから買うのが無難だと思います。 - 矢(約2万5千円)
弓よりも初心者のうちに購入する場合が多いのが矢です。大抵は6本組ないし8本組で販売されています。審査では2本、試合では4本の矢を使うのが一般的なので6本組で困ることはありません。
矢で考えるべきポイントは次の4つです。
・ 太さ
・ 長さ
・ シャフトの素材
・ 羽根の素材
まず矢の太さです。これは一般的なものでは2種類しかありません。
・2015
・1913
この二つだけです。2015の方が太くて1913の方が細い、それだけです。
2015は20(二ゼロ、ニーゼロ)、1913は19(イチキュウ)とよく略されます。たまに男性だから2015、女性だから1913と決めてしまうケースがありますが、この方法はあまりおすすめしません。適切なシャフトについては弓力や矢尺で変わってくるので、不安な場合はお店の方に相談してみると良いと思います。
次に矢の長さです。矢の長さは矢尺といって人によって異なります。完全にオーダーメイドになるということです。背が高かったり手が長かったりする人は矢尺も長くなる傾向にあります。とはいえ人によって本当に様々ですから、購入する前に自分の矢束(やづか)を測っていきましょう。初心者のうちは測った矢束よりも少し長めの矢を購入すれば、練習中に短すぎて危険だということもないと思います。
矢の太さと長さが決まればあとはシャフトと羽根の素材です。
シャフトとは矢の固い棒の部分のことです。弓と同様、素材によって性質や価格が違います。
主なシャフトの素材として次の3つが挙げられます。
1. 竹
2. カーボン
3. ジュラルミン
こちらも弓と同様、竹矢は高級です。一本一本が職人さんの手作りとなっています。矢は曲がったり折れたりして破損する可能性が高い道具のため、弓に比べると消耗も早いです。はじめから高いものを使っていると、壊れた時のショックが大きいかもしれません(どんな矢でも破損するとしっかりショックを受けますが😞)。
ここで初心者の方におすすめなのがジュラルミン製の矢です。安価で均一に作られているところが魅力の商品です。ちなみにカーボンはジュラルミンと比べて高価になりますが、その分軽くて固いところが魅力です。カーボン矢は軽いため、遠的に使用されやすいという特徴があります。
素材によって矢の飛び方も変わります。「もっと細かく知りたい!」という方は翠山弓具店さんの『矢の選び方』の説明をぜひ読んでみてください。こちらのリンクから飛べます!(https://x.gd/JPzdF)
最後に羽根の素材です。
初心者の方はターキー(七面鳥の羽根)を選ぶケースが多いです。安価ですし、最初はターキーで間違いないと思います。他にも黒鷲や白鷲などといった種類も存在します。
以上のように矢はシャフトの太さ、長さ、素材、そして羽根の素材の4つを決めれば購入できます。
始めに買うべき4つ以外にこれも必要!
弓道は弓矢と弽があればできます。ですが弓具店に入れば分かるように、弓道の道具はその他に多く存在します。ここでは弓矢、弽の次に買うべき道具たちを紹介します。
- 弦(つる) (2本で約1,000〜2,000円)
一つ目は弦です。弦はお店にもよりますが取り扱いが幅広い商品です。多すぎて分からない、あまり性能に違いを感じないという人もいます。いろんな弦を試してみて自分のお気に入りの弦を探すのも面白いかもしれません! - 弦巻(つるまき) (約500〜1,500円)
弦巻はその名の通り弦を巻いて持ち運ぶための道具です。プラスチック製のものから籐(とう)でできたものもあります。値段と相談しながら好きな見た目のものを選ぶと良いでしょう。 - 下弽(したがけ)(約100〜500円)
下弽は弽の下につけるものです。弽が靴なら下弽は靴下です。いろんな柄があるので好みで選べば良いと思います。練習量によっては複数枚持っておくと洗濯しやすいので便利ですよ。 - 胸当て(約1,000円)
女性の場合は胸当ても必要になります。胸当ては弦が胸にあたって痛みを感じることがないようにするための道具で、必須アイテムの一つです。
まとめ
今回は弓道を始めるにあたって必要となる道具とその選び方、費用を紹介しました。弓は「種類と長さ」、矢は「太さ・長さ・シャフトと羽根の素材」を決めれば購入ができます。価格も考慮しながら自分専用の弓具を揃えれば自然と練習のモチベーションアップにも繋がるでしょう。
高校や大学では貸出を行っている部活動や団体も多く存在します。弓道を始めようかと考えている人は、自分が練習する場所で何を貸してもらえるのか事前に確認するのがおすすめですよ!
弓矢と弽さえあれば弓道はできますので、全部揃えなきゃいけないからと億劫になる必要はありません。まずは始めることが大切です。
自分で購入すれば、より長く大事に使おうと自分の道具に愛着も湧きます。もちろん価格は気になるところですが、値段やイメージに惑わされずに道具の特性を理解して自分に合った道具を選びましょう!