【初心者が知っておきたい】基本の弓道用語一覧!弓道でよく使う道具や言葉を分かりやすく解説

弓道を始めたはいいものの、経験者の間で自分の知らない単語が飛び交っていて困った
そんな経験をした方はいませんか?

この記事では初心者のうちに知っておきたい弓道の基本用語をまとめて解説します。
弓道を長くやっている方でも、意外にこの言葉は知らなかった!ということがあるので目を通していただければと思います。

道具編、動作編、実践編カテゴリー別に分かりやすくまとめていますのでぜひ参考にしてください!

目次
 1. 射法八節とは?

 2. 用語一覧 道具編
 3. 用語一覧 動作編
 4. 用語一覧 実践編
 5. まとめ

1. 射法八節とは?

弓道を始めて、まず最初に習うのは射法八節(しゃほうはっせつ)。
射法八節とは射位(しゃい=弓を射る場所)に立ってから矢を放つまでの一連の動作の過程です。

これを覚えないことには弓を射ることはできません。「弓道をやったことはないけど射法八節は知っている」という人もたまにいるくらいです。言葉通り、八つの動作が含まれているのでここでは射法八節のそれぞれの動作について簡潔に解説します。

画像引用:Hiro’s Diary (https://x.gd/1ws9K)


射法八節は次の八つの順になっています。

足踏み→胴作り→弓構え→打起し→引き分け→会→離れ→残心

それでは、それぞれの動作の簡単な説明を見ていきましょう。

  1. 足踏み(あしぶみ)
     弓を引く時の足の踏み方(開き方)。
  2. 胴作り(どうづくり)
     弓を引く時に身体を整える動作のこと。
  3. 弓構え(ゆがまえ)
     弓矢を構える準備動作のこと。
  4. 打起し(うちおこし)
     弓矢を持ち上げる動作のこと。正面打起しと斜面打起しの二種類が存在する。
  5. 引き分け(ひきわけ)
     弓矢を引いていく動作のこと。
  6. (かい)
     矢束(やづか)を十分に引き、引き分けが完成した状態のこと。
  7. 離れ(はなれ)
     会に入ってから発射する瞬間の動作のこと。
  8. 残心(ざんしん)
     矢が離れたあとの姿勢のこと。同じ読みで残身と書くこともあります。

まずはこれらの言葉と型を覚えるところから始めましょう。
弓を持たずに射法八節ができるようになれば第一段階クリアです!

2. 道具編

さて、それでは用語一覧 道具編です!

道具の用語読み方解説
弓立てゆみたて弓を立てておく道具。
弓袋ゆぶくろ弓を収納する袋。
弓巻ゆみまき弓に巻きつけて収納する帯状の布。
弦巻つるまき替弦(かえづる)を収納するための輪状の器具。
弦輪つるわ弓にかけるために輪状にした弦の両端部分。
矢筒やづつ矢を収納する筒状の道具。
矢束やづか左手を横にまっすぐ伸ばしたときの、
体の中心から中指の先までの長さ。
矢尺やじゃく矢の長さ。矢束に加えて安全上の長さを確保するのが良い。
かけ右手にさす鹿皮製の手袋。
下弽したがけ弽の下につける布の手袋。
にぎり弓を持つ部分のこと。
ぎり粉ぎりこ弽の親指部分(帽子)につける滑り止め。
巻藁まきわら練習用の巻束でできた的。2mほどの距離だけ離れて射る。
安土あづち的を立てる土の部分。整備が必要。
胸当てむねあて弦が離れるときに胸を保護する道具。一般的に女性が利用する。
用具一覧[道具編]

上の表はざっくりした説明になっています。

矢尺・矢束について、詳しくはこちらの翠山弓具店さんの「矢の選び方」というサイトを参考にすると分かりやすいと思います。(https://x.gd/kosgB

まずは以上の道具を知っておけば弓道の世界に入りやすいでしょう。

3. 動作編

次は用語一覧 動作編です!

動作の用語読み方解説
行射ぎょうしゃ弓を引く一連の動作。
立射りっしゃ立った状態での行射。
坐射ざしゃずっと立ったままの状態の立射に対して、坐射では座る場面がある
実際に弓を引くときは立つ。
跪坐きざ正座をしてつま先を立てた状態の座り方。
ゆう礼の一つ。上体をやや倒す程度のお辞儀。
手の内てのうち弓を引く時の握の持ち方。
弓道用語一覧 動作編

ちなみに弓道では手を指すときに、右手/左手と呼ぶことはあまりありません。
右手は馬手(めて)または勝手(かって)左手は弓手(ゆんで)または押手(おしで)と呼びます。

ここで分かりにくいのがそれぞれセットになっているという点です。

手紙で「拝啓/敬具」がセットになっているように「右手/左手」で2セットあります。
馬手/弓手」と「勝手/押手」がそれぞれセットになっています。

まとめると下の表のようになります。

右手左手
セット①馬手(めて)弓手(ゆんで)
セット②勝手(かって)押手(おしで)
右手/左手の呼び方

以上が基本となる動作の弓道用語一覧です。

いかがでしょう?「この用語は知ってる!」というものもあれば、
「こういう意味だったのか」と思った言葉もあったかもしれません。

それでは最後、実践編に参りましょう!

4. 実践編

最後の弓道用語一覧は実践編です。それでは早速見ていきましょう!

実践の用語読み方解説
射位しゃい射手が行射の際に立つ位置。
近的きんてき28m離れたところにある直径36cmの的を狙う競技種目。
的中数を競う。
遠的えんてき60m離れたところにある直径1mの的を狙う競技種目。
的中数や点数を競う。
素引きすびき矢を番えずに弓を引くこと。(※離れは出さない)
甲矢はや奇数番目に射る矢のこと。
乙矢おとや偶数番目に射る矢のこと。
安土あづち的をかける場所。定期的な整備が必要。
弓返りゆがえり正しい手の内によって離れで弓が自然と回転すること。
べた押べたおし弓手の手首を折って、手のひらで弓を押すこと。
弓道用語一覧 実践編

弓道の団体戦には1チーム3人三人立ち1チーム5人五人立ちがあります。
次のように場所によって名前がついています

1大前
22番
3
4落ち前
5落ち
立ち順

このあたりの用語を押さえておけば「言葉がわからなくて困る」ということはかなり減ります

まとめ

今回は初心者が知っておきたい弓道用語を解説しました。
広く浅く基本となる単語をまとめたので、これを覚えればまず問題ありません!

と言いたいところですが、弓道には用語が多く存在します。分からない言葉に出会ったときには素直に質問しましょう。快く答えてくれる方がほとんどですし、得た知識は自分の練習に活かすことができます。

上達するにつれて知らない単語も増えていくと思います。練習を進めていく中でもし分からない単語に出会ったときは、こちらを参考にしてみてください。今回の記事に載っていない、マイナーな用語まで簡潔な説明が載っています。[全日本弓道連盟 弓道用語辞典 https://x.gd/yKCjG]

弓道の用語には日常生活で使わない単語も多く、特に始めた頃は指導者の何を言っているのか分からなくて嫌になるかもしれません。ですが練習を重ねれば慣れてくる部分でもあるので、「すぐに全部覚えなきゃ」と力むことなく気楽に覚えていきましょう。

また、弓道用語には専門的な言葉が多い一方で日常に溶け込んでいる用語もあります。

例えば
・矢のパーツである「筈(はず)」は「そんなはずがない
・右手にはめる「弽(かけ)」は「かけがえのない

など調べてみると面白いですよ!

「多くて覚えられない…」と敬遠してしまうのではなく、
「この単語はこういう意味なんだ、面白い!」と楽しく覚えていけると良いですね。

それではいろんな用語を覚えながら、良い弓道ライフを送ってください!

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